2006年09月08日

いつか読書する日

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2004年 日本  監督:緒方明
田中裕子 、岸部一徳 、仁科亜季子 、渡辺美佐子 、上田耕一

50歳で独身の美奈子(田中裕子)は 牛乳配達とスーパーのレジ係で生計を立てながら
夜は本がたくさん詰まった家で、たったひとりで過ごしていた。
彼女には、ある交通事故をきっかけに
付き合っていた槐多(岸部一徳)から疎遠になったという過去があった。
30年という月日が過ぎ
彼女はラジオのDJに匿名で、槐多への想いを打ち明けるのだった…



ずっと 同じ町で暮らし、すれ違うことがあっても知らないそぶりをし
毎朝、槐多と妻が住む家に牛乳を配達する。

そんな日常が淡々と描かれていく中で
美奈子、槐多、槐多の妻、それぞれの気持ちを思い、胸がいっぱいになりました。


舞台となった長崎は 坂の街として有名ですが
ここまで坂が多いとは知りませんでした。

その坂を昇り降りして、初恋の人の家に牛乳を届け
30年もの長い間、密かな愛を育んでいく美奈子。。 これこそ、大人の純愛です。


しみじみと 心にのこる良い作品でした。


* * * * *

サイドストーリーとして
槐多が働く児童福祉課での出来事と
美奈子の母親代わりとして、ずっと美奈子を見守り
認知症になりかけている夫を介護する女性の話が出てきますが
いずれも切ないお話でした。



その母親代わりの女性の言葉の中に
「長生きしなさいよ。
 年をとってみないとわからないこともいっぱいあるんだから」
というセリフがあります。


本当にそうですね。

この映画ひとつにしても
若い頃に見ていたら、これほど良い作品だとは思わなかったでしょう。
年を重ねた今だから、この作品の良さを感じることができたのだと思います。




年齢を重ねていくと
自分を含めた周りの人たちにも、さまざまな出来事が起こってきます。

楽しいことばかりじゃない、悲しいこともいっぱいあるでしょう。
でも、何もない人生よりも、少しでも多くの「喜怒哀楽」があったほうがいい。


そして、それらをプラスにかえ、心の糧にして
悔いのない一生を送りたいものです。

posted by さくらこ at 19:05| Comment(2) | 純愛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
観ました。
オトナの女性の映画でしたね。

すっと長年思い続ける。
そういう事もできるんですね。
そういう女性がいることを知りながら、死んでいく妻もちょっと哀れで悲しい。

大人でいることって悲しいですね。
Posted by くぅ at 2006年09月09日 10:56
くぅさん、こんばんは。
久しぶりに、こんな遅い時間にネットしてます。

くぅさんもご覧になったんですね。
これは見ている最中よりも
見終わってから、しみじみと良さを感じることができる作品でした。
昨日よりも今日のほうが、ずっと良い作品だったと言えるのです。
…なので、感想をちょっと追加しました。
また追加するかもしれません(笑)

>そういう女性がいることを知りながら、死んでいく妻もちょっと哀れで悲しい。

そうなんですよね… 

(ネタバレになりますが)
どんな思いで「私が死んだら一緒になってね」っていったんでしょう。
それを思うと、、、 苦しくなりますね。

ラストの、思ってもいない展開に驚いてしまいましたが
美奈子の最後のスッキリした顔を見て、なんとなく救われた気持ちになりました。
彼女はこれからもずっと、あの街で
愛する人の思い出を胸に生きていくんだな…って。 
Posted by さくらこ at 2006年09月09日 23:10
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